マセラティクアトロポルテ クラッチ交換
2011年10月27日
茨城から入庫頂きましたH様、遠方からのご来店ありがとうございます。
車を購入したので本格的に乗る前に、点検整備のオーダーを頂きましたので
ご紹介致します。
点検を行った結果、クラッチ廻りのオイル漏れが発見されたので
クラッチ交換を行いました。
クラッチ部分のオイル漏れはリフトに上げればすぐにわかります。
写真中央にオイルが垂れているのが分かると思います。
クラッチ部分からのオイル漏れの症例は多くはありませんが、原因の殆どがスラストベアリングのシール不良による漏れです。
点検結果をH様に報告したところ、何かクラッチがおかしいのでお願いしたの
ですが、やっぱりそうでしたか。。。
作業指示を頂きクラッチ交換に入らせて頂きました。
では作業の様子をご覧ください。
最初にマフラーを全て取り外します。
トルクチューブとトランスアクスルを下ろします。
トルクチューブとトランスアクスルを下ろすとかなりスッキリします。
トランスアクスル
ベルハウジングを外すと中はオイルでベトベトの状態です。
中央に見える赤いハーネスの先がクラッチセンサーです。
クラッチの中央部分が茶色く変色していますが、ここがレリーズベアリングで
押される部分です。
フライホイールはかなり傷が入っています。
線傷が多数見えると思います。
通常クラッチ交換で使用するパーツ。
今回のようにオイル漏れがあるケースでは、ベアリングサポートフランジが追
加されます。見た目では異常は分かりませんが、ベアリングサポートフランジ
の傷等によりシールが破れてしまった可能性があるからです。
フライホイールとクラッチを装着した所で、ランチタイム。
このテーブルでマックを食べるのが巷でミラコランチと呼ばれているらしいで
す。^^
ベアリングサポートフランジを装着後、スラストベアリングを実走します。
締めた箇所を1箇所ずつマーキングしながら確実に作業を行っていきます。
カンビオポンプ+カンビオホース交換
続けてカンビオポンプとホースを交換します。
記録簿上のデータはありませんでしたが、走行距離とポンプから判断すると
ポンプを交換した形跡がありますが、ポンプ音が弱いのと変色度合いが激し
かった為交換しました。
写真右が新品のポンプです。
カンビオホースも亀裂が入り始めていたため交換です。
トルクチューブを装着しマフラーを取り付ければ作業は完了です。
組上がったあと最終チェックを実走でフィーリングを確認しながら
半クラッチのタイミングを調整していきます。
個体差があるので、この数値にすれば良いと決まっていないのが
マセラティの困った所です。
ほんの少しの数値の違いで全く違ったフィーリングになるので、テスト走行を
行いながらベストな設定をします。
これで作業は完了です。
H様遠方からのご来店ありがとうございました。
又カンビオECUのオーダーありがとうございました!
今後も宜しくお願い致します。
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