マセラティグランスポルトクラッチ交換
2011年02月11日
昨年よりテスターを導入することで、クラッチ交換が可能になりました。
’10年11月より’11年2月10日までの間、クラッチ交換の入庫が本当に
多く、メカニックの堀口は3ヶ月間ほぼ毎日クラッチ交換をしております。
円高と言うこともあり部品調達のお時間を頂ければ直接海外からパーツを
仕入れることでお値段もリーズナブルな価格で提供させて頂いておりますので
作業内容、価格に関してもお気軽にお問い合わせください。
今回ご紹介させて頂きますので、当社のご近所にお住まいのY様。
当社OPEN時からご贔屓頂いているお客様で、今お持ちのお車の販売から
メンテナンスまで全てをお任せ頂いております。
いつも本当にありがとうございます。
今回は3万キロ走行されクラッチが滑り始めたので交換しましたので
ご紹介させて頂きます。
では交換の様子をご覧ください。
今回交換するパーツ一式です。
クラッチコンプリート
フライホイール
クラッチセンサー
スラストベアリング
パイロットベアリング
クラッチだけの交換じゃないの??と聞かれることもありますが
これから作業工程を写真で見て頂ければ何故全部交換するのか
ご理解いただけると思います。
例えば
・クラッチセンサー
クラッチセンサーのみの交換でも一式の全てを交換する場合も、ほぼ同じ
作業工程を踏む必要があります。クラッチセンサーのパーツ代金は39,165
円ですがクラッチセンサーの交換工賃は、クラッチ交換とほぼ同等の工賃が
掛かってしまうため、予防メンテナンスの意味も含めて同時交換をしておりま
す。
・フライホイール
フライホイールは、殆どの車で焼けが入っているため、クラッチだけを交換し
てもシャッキリ感が出ないためこちらも基本的には同時交換しています。
これらを同時に行うことで結果個別にメンテナンスを行うよりもコストは抑えることが出来ます。
ピンぼけですが、下の写真が作業前の車の下廻りの状態です。
ここからマフラー(フロント、センター、リア)、トルクチューブ(約60K)、
トランク内のスペアタイヤ置き場を取り外します。
ミッションをずらしてやっと作業の準備が終わります。
フロントのスタビをずらし、マフラーを外します。
トルクチューブとミッションを切り離します。
普通の車と違いグランスポーツのミッションは後ろにあります。
ご存知でしたか?
フロント側ではトルクチューブとベルハウジングの切り離しを行います。
このベルハウジングの中にクラッチ、フライホイール、クラッチセンサー等が
隠れています。
切り離しが終わるとトルクチューブが外れます。長さ約180cm重さ約60kg
今度正確な数字を測定しています。
機会がありましたら一度是非実物を持ち上げてください。かなり重いです。
堀口曰く昔彼女をお姫様だっこした時の方が全然楽だったと^^
これらを外すといよいよクラッチの作業に掛かれます。
このベルハウジングの中にクラッチが隠れています。
場所はエンジンの真下に位置します。
下の写真を見ると分かりやすいと思います。
下に見えるのがエキマニの出口です。
その上の棒がステアリングラックです。
取り外したスラストベアリング。
スラストベアリングを外すとクラッチが見えてきます。
これがクラッチです。
最近多いトラブルが真ん中の三角形の形をした歯の部分=ダイアフラムスプ
リングの欠け、曲がりによるクラッチが切れない現象です。
これに関しては後日改めて症状を含めてレポート致します。
取り外したクラッチ。
これをひっくり返すと・・・
こちらがクラッチ板です。
新品と比較すると摩耗しているだけでなくかなり熱により
焼きが入っている事が分かると思います。
実際クラッチ残量があっても表面が焼けてしまいジャダーが出て
交換しなくてはいけない状態の車も見受けられます。
新品のクラッチ板はこちらです。
横からの目視でもクラッチ板がかなり消耗しているのが分かります。
特に内側の2枚がまなり摩耗しています。
クラッチを取り外すと、フライホイールが見えてきます。
外したフライホイール。
こちらもかなり熱がかなり掛かっています。
クラッチ板だけの交換も可能ですが、フライホイールを同時に
交換しないと正直シャッキとしません。
フライホイールを外して取り外し作業は完了です。
クラッチセンサー
クラッチセンサーはベルハウジングの内部にコネクターが付いています。
下の写真の下側黒いコネクターに装着されます。
クラッチセンサーが不良になると
(1)カンビオエラー
(2)ギアが入らなくなる
等のトラブルで最終的には不動になります。
従って予防整備の一環として交換させて頂いております。
昔のタイミングベルト交換時のセットとして
タイベル、ウオポン、テンショナーのセットとお考え頂ければ分かりやすいと
思います。
これで取り外しは完了し後は組み付けていきます。
クラッチを取付、トルクチューブを装着。
最後にテスターで調整を行って完了です。
年式によってはカンビオポンプの交換も同時にお勧めしていますが
クラッチと同時交換であればこちらも単体で施工するよりかなり
コストが抑えられます。
次回は最近多いクラッチ関係のトラブルに関してレポートします。
クラッチ交換及びメンテナンスに関するお問い合わせは
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まで遠慮無くお問い合わせください。