アルミホイール基礎知識・・・其の一
2006年07月15日
其の1 製造方法による違い
1、まず最初に・・・・JWLとは
アルミホイールを販売するには、国が定めた基準をクリアしなければなりません。
皆さん聞いた事はあると思いますが、「JWL」がその総称になります。
JWL(JAPAN LIGHT ALLOY WHEEL)の略称なんです。
これは経済産業省による「乗用車軽合金ホイールの安全基準をさします。
この基準をクリアしなければアルミに「JWL」の刻印もうてなければ、販売する事も出来ません。
2、アルミホイールの種類は大きく分けると3種類あるんです
鍛造(たんぞう)/鋳造(ちゅうぞう)/マグネシウムの3種類に分類されます。
(1)鋳造(ちゅうぞう)アルミホイール
一般的に販売されているアルミホイールです。通常標準品は鋳造が装着されています。
製造方法は、溶解したアルミニウムを金型に入れ⇒冷却⇒成型します。
デザインの制約が少なく、形状設計時の自由度が高い事から、ドレスアップ目的で製造されることが
多い製法です。販売比率が一番高いのがこの「鋳造」で作られたアルミホイールです。
デメリットは
充分な強度を保つ為に、肉厚を保たなくてはならずスチールホイールと比較しても重量的なメリットが
少なく、衝撃にも弱い傾向にあります。
アルミのインチアップを行い、扁平率の高いタイヤを装着すると、速度によってはキャッツアイ等を
乗り越えた瞬間にリムが変形しパンクするという状況に遭遇するかも知れません。
私も2回経験しました(汗)
最近ではかなり強度の高い商品も販売されております。
(注)鋳造アルミが危険である、または製法を否定する意図はありませんのでご了承ください。
(2)鍛造(たんぞう)アルミホイール
アルミニウムを叩いて(圧縮)して成型を行う手法です。
F1マシーン等に採用されているのがこの鍛造アルミホイールです。
分かりやすい例で説明すると、まず時代劇を思い起こしてください。
刀職人が日本刀を熱しながら叩いている姿を見た事はありませんか?
あの日本刀を叩いて作っている工程が鍛造の原点です。
鋳造と比較すると軽量で強固である反面、製造コストが高くなります。
又デザイン面で鋳造と比較すると、自由度が少ないなどがあげられます。
(3)マグネシウムホイール
アルミよりも軽量なマグネシウムを使用して製造されます。
量産が効きにくいため高価になる傾向にあり、ワンオフ(一品物)に多く見られるアルミです。
又マグネシウム自体、非常に腐食に弱いため、メンテナンスフリーにするのが難しいと言われています。
(最近は腐食対策をしっかりした商品も出ています)
このような理由から市販品としては数が少ない傾向にあります。
次回に続く・・・・・・・
(注)本文中にも記載いたしましたがあくまでも一般論を記載しておりますので、各々の製法等を
非難、中傷するつもりはございませんのでご理解ください。