マセラティクーペクラッチ交換+内装ベトベト修理
2012年02月05日
都内在中のT様。
変速時にクラッチが滑るような空走感があるとの症状で入庫頂きました。
症状を確認するため、お客様と同乗走行を行った結果再現性が確認出来た
為クラッチ交換させて頂きましたのでレポート致します。
症状は走行中にシフトアップした瞬間に空走感があるというものでした。
常に発生するのではないのですが、シフトアップ後クラッチはつながっている
のに前に進まずエンジン回転数だけがあがりその後つながるという症状です。
原因はクラッチの編摩耗によるものでした。
編摩耗によりクラッチ板の残量に偏りがあり、編摩耗している箇所でクラッチ
がミートされると滑っていたのです。
又このお車走行距離が年式の割に少ない事で新車時からクラッチ交換をして
いなかった事で錆びとスラストベアリングの動作が鈍くクラッチのつながりが
悪かった為起こったトラブルと想定されます。
交換前の下から見たクラッチの写真です。
錆がかなり発生しています。
交換後の写真です。
左が新品のクラッチコンプリート、右が使っていたクラッチコンプリートです。
手前側の溝が少なくなっているのが分かると思います。
手前側が他の部分よりスリットが浅いと思います。
この部分でミートしたときに滑り(空走感)が発生していました。
クラッチコンプリートスプリング側
フライホイール
こちらもかなり焼きが入っていました。
パイロットベアリング
ここが劣化してくると、発進時に「ファー」という音が出るようになってきます。
スラストベアリング
ここの動きが鈍くなるとクラッチのつながりが悪くなってきます。
マニュアルではクラッチのつながりをドライバーがコントロールすることで
劣化によるつながりの変化を調整出来ますが、F1のソフトはそこまでは
賢くないためギクシャク感が発生してしまいます。
交換パーツを新品と並べて撮影したのでご覧ください。
スラストベアリング。
中に見えるブルーのシールが破れてしまうとオイル漏れが発生し最終的には
クラッチが切れなくなります。カンビオポンプが壊れた時と同様の症状になる
のでご注意ください。
目視でも明らかにシールが破れている車は数台ありましたが、シールが完全、に破れオイルが大量に漏れてまいギアが入らなくなってしまった車は、幸いな
事にまだ見たことがありません。
リフトアップでオイル漏れの確認は出来ますので、オイル交換時に早期発見を
行うことは可能です。
左:交換前 右:新品
クラッチセンサー
カンビオエラー等のトラブルが発生します。
ベルハウジングに組み込みます。
クラッチコンプリート
フライホイール
パイロットベアリング
トルクチューブを装着します。
以上で作業完了です。
下の写真が今回交換したパーツ一式です。
内装ベトベト修理
経年劣化でベトベト率が上がってきているエアコン廻りのパーツ類。
今回特に酷かった部分をリフレッシュさせて頂きました。
今回交換したパーツ一式です。
ベトベト部分をご覧ください。
タオルなどで拭いてしまうと写真の様に繊維が付着していまいます。
夏場は爪などでひっかいてしまうと傷が・・・・・
マセラティのお洒落な内装にベトベトは似合いません・・・・・
出来れば写真のような綺麗な状態にしておきたいです。
施工後インプレを頂戴いたしましたのでご紹介致します。
「クラッチ交換大満足です。とにかく気持いいです♪
発進時、アクセルを軽く開けるだけで気持よく前に出れるようになったばかり
か、パーシャルからほんの少しアクセルを開けるだけで、すっと前に出るよう
になりました!!まるで車が軽くなったようです。
クラッチだけでもこんなにも変わるものとは思っておりませんでした。
これはクラッチ交換作業の確かさに加え、セッティングを詰めて頂いたおかげ
だと思います。本当にありがとうございます。」
T様こちらこそありがとうございました!
今後も宜しくお願い致します。
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