グラングラントゥーリズモSクラッチ交換+車検
2012年01月19日
都内在中のH様。
車検に合わせてクラッチ交換を施工させて頂きましたのでご紹介致します。
今回の作業内容は以下の内容です。
(1)24ヶ月点検(車検)
(2)クラッチ交換
(3)油脂類交換
エンジンオイル、トランスミッションオイル、ブレーキオイル
(4)エアーエレメント交換
(5)タペットカバーガスケット交換
(6)プラグ交換
(7)ブレーキパット交換(フロント、リア)
クラッチ交換の様子からお届け致します。
テスター診断の結果クラッチ残量が無い事が分かっていましたが
リフトに上げるとクラッチ部分からオイルの滲みを発見。
クラッチはマフラーの中間にあります。青丸の部分がクラッチになります。
ベルハウジングにオイル染みが出来ているのが分かると思います。
隙間から覗いてみると、スラストベアリングからのオイル漏れでした。
バラシてみると結構な量が漏れていました。
漏れたオイルに埃、クラッチカス等が付着しているのが分かると思います。
原因はスラストベアリングのシール不良によるものですが、放置しておくと
油圧が掛からなくなり、最終的にはクラッチが切れなくなってしまいます。
漏れは目視で確認出来ますのでオイル交換時等に点検することを
お勧めします。
今回交換したパーツの一部ですが、オイル漏れに伴い写真右端の
スラストベアリングサポートフランジを交換しています。
(青い網はデリケートな部分の為傷がつかない様保護用カバーをしております)
写真左:クラッチコンプリート/フライホイール
写真右:クラッチを横から撮影したもの
クアトロポルテスポーツGT以降クラッチコンプリートが変わっています。
これによりクラッチの寿命かなり延びています。
運転の仕方にもよりますが、最低でも10,000Kは差が出ます。
(その分価格はアップしていますが・・・・)
作業の手順はクアトロポルテと基本的に同じです。
マフラー、トランスアクスル(ミッション)、トルクチューブを下ろします。
フロントマフラーはやはり潰れています・・・・
マフラーを取り外すとトルクチューブが見えてきます。
トルクチューブ、トランスアクスルを取り外します。
トルクチューブを下ろした直後の写真です。
左:クラッチ 右:フライホイール
スラストベアリング等
これらを組み上げて作業は完了です。
交換後PISを実走で調整し完了です。交換前は急激なつながりでしたが
スラストベアリングの動きが良好になった為、ウルトラスムースな発進に
なりました。
タペットカバーオイル漏れ
タペットカバーからのオイル漏れは、キャタ部分に回り込むことが多く車両火
災の危険があります。オイル漏れは早めにメンテナンスすることをお勧め致し
ます。
ヘッドカバーを取り外します。
タペットカバーガスケット交換時にプラグ交換を施工すると工賃が抑えられますので同時交換をお勧め致します。
交換するガスケット
今回は左右共に漏れがあった為両方交換しています。
組み上げて完成です。
ミッションオイル
以前もご紹介致しましたが、エンジンオイル2回に1回の交換をお勧めします。
トランスアクスルの為、汚れがかなり激しくドレンボルトの磁石部分は写真の
ように金属粉がかなりの量付着しています。
当社デモカーのBERTOCCHI号はマニュアルなので、オイルが劣化してくると
ギアの入りが悪くなるためすぐに分かります。
セミオートマでもマニュアルと全く同じ仕様ですが、入りの悪さは分かりにくいで
す。機械的に無理矢理ギアを入れてしまいますので、他の部分に負荷が掛か
りますのでクラッチのスプリング、ミッションに知らない間に悪影響を与えて
いますのでご注意ください。
抜いたオイルもこの通り・・・・・・
汚れもかなり酷いですが、幾何学模様のラメラメが金属粉です。
これで今回の作業は完了です。
クラッチ交換前は発進、バックのつながりが悪く非常に運転しにくかったのが
スムースに動くようになりました。
H様この度はありがとうございました。
今後も宜しくお願い致します。
グラングラントゥーリズモのメンテナンス、クラッチ交換もミラコラーレに
お任せください。
マセラティグラングラントゥーリズモのメンテナンス、カスタマイズに関するお問
い合わせは株式会社ミラコラーレ
TEL:045-849-3031
mailinfo@miracolare.co.jp
までご連絡ください。
クラッチ大量入荷いたしました。
入荷しても直ぐに無くなってしまうため、今回は大きな木箱3箱分!
総重量何と300kg分のクラッチKitが入庫しました。
(300kgって何台分でしょうか・・・・・・)
現在クラッチ交換は円高還元セールを実施中です。
クラッチ交換を検討されている方は是非お問い合わせください。