クーペ カンビオコルサ メンテナンス日記
2017年09月29日
マセラティ クーペ カンビオコルサ メンテナンス日記
輝かしいカラー「クォーツドロミテ」のクーペのメンテナンスを行いましたのでご紹介します。
今回は、お車から異音がするということで12ヶ月点検を行い、お車全体の状態をチェックさせて頂きました。
ミラコラーレでは点検後、「今すぐに施工をした方が良い項目」と「3ヶ月以内、半年以内に施工した方が良い項目」に分けてメンテナンスメニューを作成させて頂きます。
メンテンスメニューを元にしっかりとオーナー様と打ち合わせを行った上で作業内容を確定させて頂いておりますので、お気軽にお問い合わせください!
メンテナンス箇所
1,ステアリングラックブーツ交換
2,フロントアッパーアームボールジョイント交換
3,リアサスペンションジョイントブーツ交換
4,インテークスリーブ交換
5,カンビオポンプ交換
6,ドアロックモジュール・ドアロック交換
7,エキスパンションバルブ交換
8,カンビオECU取付け
以上の箇所のメンテナンスを行いました。
1,ステアリングラックブーツ交換
クーペ系のステアリングラックブーツは通常走行をしていても、ヒビや、亀裂が入りやすい傾向にあります。
ステアリングラックブーツは破損していると重大な事故にもつながる恐れがあるため、破損していた場合は交換を強くオススメしています。
また、車検時にステアリングラックブーツが破損していると、検査を通過できませんのでご注意ください。
まずは交換前の写真をご覧ください。
ブーツ本体が劣化したことにより、蛇腹部分で大きく切れてしまい中のグリスが飛び出しています。
左右とも新品のブーツに交換していきます。
交換の際にはブーツ内の汚れをキレイにした上で新しいブーツに交換します。
2,フロントアッパーアームボールジョイント交換
フロントアッパーアームボールジョイントにおいてもブーツ部分が切れ、グリスが出てきていましたので新品に交換していきます。
フロントアッパーアームボールジョイントも破損していると、車検時、検査を通過できない為、交換が必要です。
3,リアサスペンションジョイントブーツ交換
リアサスペンションジョイントブーツ内はグリスが充填されており、密閉されていなければなりません。ブーツが切れてしまうとグリスが出てきてしまい、異物混入などのトラブルに繋がります。
車検検査時も点検される箇所ですので、しっかりメンテナンスしていきます。
外したアームとブーツをご覧ください。
一部のブーツは原型を留めていない程劣化が進んでいました。
リアサスペンションジョイントブーツの交換にはミラコラーレオリジナル「BERTOCCHIリアサスペンションジョイントブーツ」を使用します。
破損しているブーツ部分のみを交換出来ればよいのですが、ブーツ単体での部品供給がありません。
アームごとの交換となってしまい、部品代だけで100万円近くかかってしまいます。。。
そこで形状、耐久性などを研究しオリジナルブーツを製作いたしました。
メンテナンスコストを大幅に抑えることができ、今では多くの車両に装着させて頂いております。
BERTOCCHI リアサスペンションジョイントブーツ
車両からアームを取り外し、ブーツを交換していきます。
ブーツ装着前にクリーニングし、可動部にグリスをしっかり充填していきます。
ブーツでしっかり密閉し、アームを車両に取り付けると交換作業は終了です。
4,インテークスリーブ交換
エアマスセンサーとスロットルボディを繋ぐインテークスリーブに亀裂が入っていたため交換します。
インテークスリーブに亀裂などがあると、そこから二次エアを吸ってしまい、エンジン不調となることがありますので注意が必要です。
5,カンビオポンプ交換
カンビオポンプは長らく交換されていなかったため、交換をしました。
カンビオポンプはキーレスにて開錠した時、運転席のドアを開けた時、キーをONにしたときなど、走行中以外でも多くの場面で作動する重要なパーツです。
カンビオポンプの不良は、お車が不動になってしまうトラブルに直結するため、定期的なメンテナンスが必要です。
取り外したカンビオポンプは作動音が小さく、外観からも長期間使い込まれたことが分かります。
今回はカンビオポンプに加えてカンビオホースも同時に交換していきます。
カンビオホースはカンビオポンプとオイルタンクを繋いでいるホースです。
クーペはリアの限られた空間にトランスミッション、カンビオユニット類が装着されています。そのためカンビオホースはきつくカーブしています。このカーブによる負担が大きく、亀裂などが発生してしまいます。
BERTOCCHIカンビオホースはシリコン製ホースにすることできついカーブにも耐えられるように耐久性の向上を計りました。
マセラティクーペ系カンビオホース
ポンプを交換し、オイルの補充、エア抜きを行いカンビオポンプ交換は完了です。
6,ドアロックモジュール・ドアロック交換
キーレスでのロック・アンロックが出来ない状況だったので、ドアロックモジュールとドアロックの両方を交換します。
ドアの内貼りを取り外し、ドアロックを交換していきます。
交換後テストを行い動作確認を行います。
しっかりロック・アンロックが出来るようになり、アンロック時にはカンビオポンプもしっかり作動するようになりました!
7,エキスパンションバルブ交換
エアコンの効きが悪いとのことで故障探究を行った結果、エキスパンションバルブに不具合があることが分かりましたので交換していきます。
エキスパンションバルブは高圧のエアコンガスを減圧する役割を担っています。エアコンは高圧のエアコンガスが減圧される際の気化熱を利用し冷たい空気を車内へ送り込んでいます。
しかし今回はエキスパンションバルブ不良により、エアコンの冷えが悪い状況でした。
エキスパンションバルブを交換を交換し、新しくエアコンガスも注入ししっかり冷風が出る様メンテナンスを行いました。
8,カンビオECU取付け
オーナー様より「変速時のギクシャク感や、もたつき感をなんとかしたい」とのご相談を頂きましたのでカンビオECUを装着させて頂きました!
カンビオECUを装着する事で変速時のショックが少なくなり、滑らかな変速が可能になります。また変速スピードが速くなり、半クラッチも短くなることから、クラッチの寿命が延びます。
アクセルレスポンスも鋭くなり、クルマがキビキビ走るようになります。
カンビオECUはサブコンタイプのECUなので、万が一不具合などが生じた場合でもすぐにノーマル状態に戻すことができます。もちろんテスター診断にも影響はありませんのでご安心ください。
クーペのエンジンECUです。エンジンECUのハーネスにカンビオECUのハーネスを割り込ませていきます。
ハーネスの加工が完了しました。
エンジンECU、カンビオECUを接続し、テストを行います。
エラー等の不具合が無ければ取付け作業は完了です。
ECUの取付け後は「マッピング」を行います。
「マッピング」を行う事で、カンビオECUの滑らかな変速が可能となります。
以上ですべての作業が完了です!
納車後オーナー様より喜びのメールを頂きましたので、ご紹介いたします。
昨日は大変有難うございました。店舗を出て走りだした瞬間に
すぐ違いが分り、スムーズな走りだしに、家族全員大変満足致しました!!
それと中速域でのアクセルワークで、今迄は車重が有るからと思い込んでいたやや鈍い加速も一遍し、アクセルに合わせた軽い加速感が本当に最高でした!!
ドアロックスイッチのベタツキ修理も有難うございます。
色々とリフレッシュして戴き、重ねて有難うございました!
ご家族でのご来店ありがとうございました!
今後もよろしくお願いいたします。
マセラティのカスタマイズとメンテナンスはミラコラーレにお任せください!!
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