マセラティグラントゥーリズモSクラッチ交換
2017年05月15日
お電話にてカンビオエラーが発生し、2速以上入らなくなってしまった旨ご相談頂き入庫、メンテナンスさせて頂きましたのでご紹介致します。
症状
1,カンビオエラーが点灯し、2速以上入らなくなった。
2,ご来店前日エンジンを掛けたらエラーが消え、来店時は通常通り運転出する事ができた。
☆このように自然復旧する事もありますが、通常はテスターにてエラー消去とコンフィグレーションを行なう必要が殆どです。
以上の結果を元にテスター診断、目視でのクラッチ残量を確認した結果クラッチ残量が少なくなった事で車両のセーフティー機能が働きシフトアップ出来なくなったと故障診断致しました。
過去にも同様のトラブルが他の車両で何回か発生しておりましたが、原因はクラッチ残量が残り僅かになると、2速以上に入らなくなるセーフティ機能が働く為です。
テスターでエラーを解除する事で、少しの間走行は可能になりますが、同様の現象が発生し最終的にはエンスト症状も出てきますのでご注意ください。
では作業の様子をご覧ください。
クラッチ交換と合わせてエンジンマウントも同時交換致しました。
交換したパーツ一式
トランスアクスル(ミッション、デフ)を下ろします。
トルクチューブを下ろします。
正確な重量は測定した事はありませんが、30kg以上は楽にあります。怪力堀口は一人で簡単に持上げてしまいますが、普通は二人係で持上げる物です。
ベルハウジングの中にクラッチ関連のパーツ類が隠されています。
交換前のクラッチ
フライホイール
交換後
クラッチを装着!
弊社HPを良くご覧頂いているお客様はクラッチの写真をご覧頂くと前期型のクラッチとの違いに気付くと思われます。
グラントゥーリズモ、後期型のクアトロポルテは対策品のクラッチは爪と呼ばれているスプリング部分にスリットが入っています。
前期型のクラッチでこの爪が折れてしまい、クラッチが切れなくなるトラブルが多く見受けられた事に対する、対策としてスリットが入っています。クラッチ本体の価格は高いですが、前期型と比較するとクラッチの寿命も長く1.5倍くらいの走行距離を走る事が出来ます。
クラッチセンサー
エンジンマウント
エンジンマウントもかなり劣化しており、エンジン搭載時はエンジン位置がかなり下がっている状態でした。
振動、異音発生するだけでなくハーネス類が引っ張られる事で2次災害に繋がりますのでご注意ください。
左の新品と比較すると劣化しているのが良く分かると思います。
下側も膨らんでペコペコです。
以上で作業は完了です。
この度は入庫ありがとうございました!
又何かございましたら宜しくお願い致します。
写真の送付ありがとうございました!
お時間がある時にお立ちより頂けましたら改めてお車の写真を撮らせて頂ければと思います。
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