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記事詳細

マセラティグランスポルトエンストエンジン不動、他トラブル事例

2011年06月18日

グランスポルト+クーペ系+クアトロポルテ電気系トラブル+雨漏れ事例

最近原因不明のトラブルに関してのご相談を頂く事が多くなっています。
既に他社でメンテナンスが行われ、トラブルの原因と思われるパーツも
交換されているケースが多く、何とかしてくれと依頼頂くのですが・・・・・・

私達も魔法使いではありませんので、簡単に解決出来る訳ではありません。
本日のレポートは過去の事例を見て頂きながら、トラブルシューティング作業
に関してご紹介致します。



1,グランスポルトエンジンストール後エンジンが再スタート出来ない。

(1)トラブル内容
・信号待ち、車庫入れなどで停車するとエンストする事がある。
・エンスト後、エンジンが掛からなくなる。
・その後暫く全くエンジンが掛からない状態が続く。
・エンジンが冷えると再始動可能になる。
・既に何社かでメンテナンスをしたけど、原因不明の回答しか得ることが
 出来ず症状が改善されない

(2)故障探求手順
・テスター診断の結果エラー履歴は無し。
症状から想定されるのは、クランクセンサー、水温センサーですが両パーツ
とも正常動作が確認出来たので、電気系にあたりを付け車をチェック。

室内の電気系では悪いところが見つから無いため、エンジンルームの中を
奥へ奥へ点検を進めていくと・・・・・・

配線の不良が見つかりました。
プラスティックのカバーに亀裂が入っていたため、亀裂箇所を奥深くまで
掘り下げていくと、エンジンに被服が接触し熱で完全に溶けている箇所を
発見しました。



更にハーネスを点検すると
青○で囲まれている部分が1cm程、被服が溶け中身が露出して
います。



このラインは5Vの電圧が掛かっていますが、配線をカットしても
エンジンはスタートしてしまいます。
走行中に振動などで、被服が破れている箇所がエンジンに
接触、ショートし不動になることが判明しました。

もう少し放置していたら更に大きなトラブルになる可能性が
大でしたので早く見つける事が出来て良かったです。


2,スカイフックエラー

(1)トラブル内容
車種:マセラティクーペ
症例:スカイフックエラーがセンサー交換後も消えない。

サスペンションエラーはセンサーを交換する事で、通常は
リセット出来ます。
センサーを交換してもエラーが消去出来ないのであれば、
ハードトラブルになりますが、テスト走行の結果ハードの問題
ではなさそうなので、電気系を疑い追いかけていくと・・・・

原因を突き止めた時スタッフ一同唖然としました。

何でこんなになってしまったんだろう???
かなりレアトラブルですので写真をご覧ください。

下の写真がトラブルの原因です。
写真を見ると綺麗に白と水色の配線が折り重なっている
ように見えます。



しかし一見綺麗に見える配線に問題が隠されているのです。
下の写真をご覧頂くと分かると思いますが、付け根の部分の被服が
破れています。
それ以上に問題なのが、一見白と青のラインが綺麗に巻かれている
この状態が問題なんです。

下の写真をご覧ください。
これがメンテナンス後の写真ですが、このように単独のラインが
2本並列になっているのが本来の姿です。


再度メンテナンス前の写真をご覧ください。
コネクタ部分の被服が破れショートしていますが、綺麗に
ツイストされています。




上の写真のハーネスをばらすと下の写真のような状態に。



何故こんなにグルグル巻きになってしまったのか?
色々仮説を立てましたが正直分かりません。新車時からなのか
メンテナンスを行っている時に人為的に発生したのか原因は
分かりません。


このトラブルも原因さえ突き止めてしまえば処置は簡単ですが、
トラブル箇所は写真の青丸で囲まれており、通常は目に見えない
部分です。
電気系のチェック作業はこのように、目に見えない部分を細かく
丁寧に追いかけて初めて見つけられます。



ハーネスを新たに引き回すことでエラーは無事完治しました。


3,マセラティクーペカンビオエラー

(1)症例
・30分くらい走行するとカンビオエラーが発生する。
・最終的にはインパネ内のエラーが殆ど点灯してしまい、ギアが入らず走行不 
 能になる。

(2)トラブル箇所
・お車をお預かりすると即再現性があり、テスター診断では複数のエラーが
 発生している。

(3)トラブルシュート方法
・実作業に入る前に、スタッフ全員で現車で症状を確認する。
・全員が症状をきちんと確認後トラブル内容を各自で整理する。
・過去の記録簿を紐解きながら、調査項目の優先順位を決めていく。
・各自の対処方法に関して発表。

テスターを使って解決出来る問題であれば、簡単にトラブルは解決
出来るのですが、テスター上に反映されない見えないトラブルを解決するに
は、実作業を行う前のディスカッションが実は一番重要な解決策です。

ご来店頂いたとき人影が見えずに、スタッフが話しているときは、
間違いなく難しいトラブルシュートをしている最中です。

今回原因として上げられたのは
(1)クラッチセンサー又は車速センサーの不良
(2)カンビオポンプ、TCUの不良

カンビオポンプ、TCUの正常動作は即確認出来たため、原因で
無いことが判明。

クラッチセンサーの交換はクラッチ交換と同じ工数が掛かるため、最終的に
交換する箇所として電機系の点検をしていきます。

車速センサー本体に異常はありませんでしたが、コネクタ部分に気になる
箇所があった為コネクタを交換。
テスト走行の結果、発生頻度は減ったが再現性あり・・・・・・・

写真下は車速センサーコネクタ部分


再度電気的なラインを追いかけて行くことに。
調査を進めているとアースラインのボルトが緩んでいることを発見。
ボルトの増し締めを行い、新規アースラインを接続したところ、カン
ビオエラーの症状は無くなりました。

写真は製作したアースラインと装着後



アースってそんなに重要なの?と思われる方もいらっしゃると思います
がキチンとアースを取っていないことで様々なトラブルの原因になって
しまう事が多いのでご注意ください。


4,雨漏れ 

雨漏れもメカニック泣かせのトラブルです。
いくつか症例をご紹介いたしますが、梅雨時に潜在トラブルが
顕在化しますのでご注意ください。

(1)トランク内雨漏れ
グランスポルト、クアトロポルテに多いのがトランク内の雨漏れです。
このトラブルのやっかいな所は、オーナー自身が気づいていないケースが
多く、他の作業を行う際に発覚する所です。

☆トランク内の一番奥の部分を確認してみてください。

写真右の底の部分に多いときは3cmくらいの深さの水たまりが
出来てることがあります。今は溜まっていなくても変色していたり、
触ってジメジメしているようであればどこかから漏れている可能性が
あります。



(2)対処方法
トランク内の雨漏れはウエザーストリップの交換で直るケースが
多いのですが、根が深いトラブルも多いです。
車内に溜まっている水の量から想像すると、凄く漏れているように
感じますが目には見えない滲み程度の漏れで車内は水浸しになって
しまいます。
漏れが目で見えてしまうくらいですと、車内は大変な事になってしまいます。

☆漏れ箇所をいくら探しても見つからない場合の発見方法

凄く原始的な方法で漏れ箇所を探します。
LEDライト片手にトランク内に入り、外から水を掛けて何処が漏れるか
を探し出します。
水の溜まり方、溜まっている箇所からどこから回り込んでいるのかを
推理しながら追いかけていくのですが、想定外の箇所の場合もあります。

このような地道な作業で水漏れ箇所を探しています。

(2)雨が降った翌日にシートベルトが濡れている。

車内は湿っている程度でシートベルトだけが濡れてしまう。
こちらは正直原因が全く分からず大変苦労しました。

最初にお預かりした時はシートベルトしか濡れていないため、傘などで
濡れたのではと様子見にさせて頂いたのですが、暫くして又同様の
現象が発生してしまいました。

漏れテストを実施しても一向に原因が分からないため、お客様に
ヒアリングした結果。
「ご自宅の駐車場に止めた時だけ濡れている」事が分かりました。

そこで駐車場の状況を確認すると、駐車場が斜めになっているとの事で
急遽、車を斜めにした状態でシャワーテストを行った結果、やっと原因が
究明できました。
車が斜めになると車両に歪みが生じシートベルトの収納部分に水が
回り込んでいたのです。
漏れ箇所をシーリングすることで、漏れは解消できましたがまさかこんな
箇所からの廻り込みだったとはお客様も驚かれる程の部位からでした。



今回のレポートにも記載していますが、原因さえ分かってしまえば、
パーツも交換せずに簡単に治ってしまう物ばかりです。

しかしながら、原因究明作業、修理後の原因であることを確証する作業
も大変な時間と労力を要します。
常時発生している症状であれば、治った事がすぐに確認出来ますが
たまにしか発生しないトラブルは、実走テストを万全に行わないと修理が
完了したことにならないからです。

特にお手上げとなって持ち込まれた車であればあるほど、原因は根が深く、
細かいチェック作業が必要になります。作業完了後納車まで2週間以上
テスト走行させて頂くこともあります。

これから年式が古くなるにつれ様々な問題が出てくる可能性がありますが、
皆様が安心してお乗り頂けるようスタッフ一同これからも精進していきます
ので宜しくお願い致します。


オーナーの皆様へ
電気的なトラブルの事例をレポート致しましたが、原因が分かれば作業は簡
単に終わることが多いです。
しかしながら原因探求には、知識と経験そして多くの時間が必要になる事を
ご理解頂ければ幸いです。

特に他社でお手上げの案件に関してお引き受けさせて頂く際、お客様からの
情報がトラブル解決に非常に重要な要素となります。

出来れば以下の内容に関して予め整理して頂けると、解決時間を短く
そしてコストを抑える事が出来ますので宜しくお願い致します。

1,過去の記録簿又は作業明細をお持ちください。
  記録簿があれば過去の交換履歴を元に、トラブルシュートが進め
  られコストも抑えることが出来ます。

2,トラブル発生時の状況を教えてください
  どうやったらトラブルが発生するのかを整理しておいて頂くと助か  
  ります。お預かりしたときに症状が出ていないと、症状の確認及び
  症状を出すまでに時間が掛かってしまう事があります。

3,過去の記録簿が無い場合
  ・年式、走行距離とお車を買われてからの使い方
  ・お車の全般的な状態
  ・各部パーツの状態
  ・実走での確認作業
 にてお車の状態を把握してから実作業に入らせて頂いております。

 ☆記録簿が無く、リセットして安心して乗りたいというお客様のメンテナンス
  メニューも作成させていただきますので、遠慮無くご相談ください。
 
  メンテナンスメニューでは、
(1)今すぐやらなくてはいけないこと
(2)出来ればやっておいた方が良い項目
(3)半年後に施工した方が良いと思われる項目
を分けてご提案させていただいております。



マセラティのメンテナンスに関するお問い合わせは
株式会社 ミラコラーレ
TEL:045−849−3031
mail:info@miracolare.co.jp
まで遠慮無くお問い合わせください。

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