マセラティ3200GTクラッチ+タイベル交換
2011年03月21日
神奈川県にお住まいのK様。
走行中にクラッチがおかしくなったんですが、見てくれますか?
とエマージェンシーの電話を頂きました。
お話しを聞くとクラッチが殆ど切れない状況で、まだ千葉にいるので辿り着け
るか分かりませんが行けるところまで行きますと・・・・・・
緊迫した状態から始まったメンテナンスの様子をお届けいたします。
1,クラッチ交換
何とか当社まで辿り着いたK様のお車でしたが、本当に間一髪でした。
お預かりした車をリフトに上げチェックを行おうとバックに入れた瞬間・・・
バキッと音がして完全にクラッチが切れなくなってしまいました。
車庫入れなどでバックに入れていたらそのまま不動になってしまった所で
す。原因はこちらの写真をご覧ください。
下の写真はクーペのクラッチ交換で良く見られる光景ですが
レリーズベアリングを良く見てください。
下の写真を見て頂くと一目瞭然です。
レリーズベアリングのフォークの爪が折れてしまった事でクラッチが
切れなくなったしまったのが原因でした。
潰れている部分には反対側と対象の爪が付いているのですが
完全に折れてしまっています。
万力で挟んでもそう簡単には折れるものではないので、金属
疲労が原因と思われます。
では交換作業をご紹介いたします。
マフラーを全部取り外し、プロペラシャフトを下ろします。
下の左側がプロペラシャフト
切り離しを行う際完全に固着してしまったボルトは中々外れません。
この時の血圧はきっと200を越えるまで上昇していると思われます。
写真左:横から見たクラッチ 右:正面写真
左:交換前のクラッチ板 右新品
新品と比べてみると一目瞭然ですが、完全に摩耗しています。
本来右の写真のようにスリットが入っているものが完全に無くなって
います。
左:交換前 右:新品
使用していた物はツルツルです。
今回は爪が折れてしまいましたが、もういつ滑り初めても
おかしくない状態でした。
マニュアルだからここまで綺麗に使い込むことができたとも言えます。
クラッチを組み込んで終了です。
2,タイミングベルト交換
クラッチ交換作業を行っている最中にK様よりそういえばタイベルも
交換してないので一緒にお願い・・・・とお電話頂き急遽タイベルの交換も
実施しました。
交換したパーツは写真の通りです。
渦巻き状の変な形をしているのがウオーターポンプです。
いざタイベル交換開始!
パーツを取り外していきます。
3200GTは4200系のエンジンと異なりとてもフラットです。
従って車自体の重心位置も低くなっています。
これで完了です。
K様はお仕事から日常までこの3200GTで活動されています。
これからもサポートさせて頂きますので、宜しくお願い致します。
入庫ありがとうございました。
3200GTのメンテナンスもさせて頂いておりますので遠慮無くお問い合わせ
ください。
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