グランスポルト 10th Anniversary 燃料ポンプ+車検整備レポート!
2018年09月29日
グランスポルト 10th Anniversary 燃料ポンプ+車検整備レポート!
今回ご紹介のグランスポルトは「走行中、エンジン不調になり信号待ちなどでエンジンが止まってしまう」トラブルにて入庫頂きました。点検の結果、原因は燃料ポンプ不良と判明いたしました。
車検満了日も近づいていたため、燃料ポンプ交換と合わせて車検整備をさせて頂きましたのでご紹介いたします。
~メンテナンス箇所~
1、燃料ポンプ交換
2、ステアリングラックブーツ交換
3、フロントアッパーアームボールジョイント交換
4、リアサスペンションジョイントブーツ交換
5、セカンダリエアポンプ交換
6、ドライブベルト交換
以上の箇所のメンテナンスをさせて頂きました。
それではメンテナンスの様子をご覧ください。
1、燃料ポンプ交換
走行中のエンジン不調ということで点検を行いますが、エンジンもしっかりかかりアイドリングも安定しています。
しかし、何度がテスト走行を行うと「ボソボソ」と症状が再発し最終定期にはエンジンストールしてしまう程エンジン不調になってしまいました。
症状が発生している状態で再度点検を行った結果、燃料ポンプ不良である事が判明しました。
燃焼ポンプ不良により、適正な燃料をエンジンに送る事ができず、エンジン不調を起こしていました。
燃焼ポンプの交換を行います。
燃料ポンプ交換には燃料タンクを車両から取り外す必要があります。
まずはトランク周りの内装を取り外していきます。
チャコールキャニスターやホース類、ハーネス類も取り外します。
燃料タンクを引き出します。
タンク中央部に装着されているのが燃料ポンプです。
写真を見て燃料ポンプの数が違うことにお気づきの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
EURO3タイプの車両は燃料ポンプが2つ装着されていますが、10th AnniversaryなどEURO4タイプの車両は燃料ポンプが 中央に1つのみ装着されています。
燃焼ポンプを取り外します。
取り外した燃料ポンプと新品の燃焼ポンプです。
燃焼ポンプをタンクに装着し、車両に組み付けていきます。
取り外したハーネス類、ホース類を復元し、最後にトランクの内装を組み付けます。
燃料ポンプ交換後はアイドリングも安定し、エンジンも高回転域までしっかり廻るようになりました!
2、ステアリングラックブーツ
ステアリングラックを保護するステアリングラックブーツ。ステアリングラックに砂などの異物が混入すると重大なトラブルに繋がる恐れがあるためブーツが破損している場合は交換を強くお勧めしています。
ステアリングラックブーツは重要保安部品ですので、破損や亀裂などはが発生している場合は車検を通すことができません。ステアリングラックブーツの交換を行います。
装着されているステアリングラックブーツは劣化が進み、蛇腹部分に亀裂が発生していました。
ブーツを取り外すと中からは汚れたグリスが流れ出てきました。
キレイにふき取り、新しくグリスを注入していきます。
ブーツ交換後、ロットを復元しステアリングラックブーツ交換は完了です!
3、フロントアッパーアームボールジョイント
フロントサスペンションアームとハブベアリングを繋ぐフロントアッパーアームボールジョイント。
ボールジョイントの破損は走行時の異音などの原因になります。
フロントアッパーアームボールジョイントも重要保安部品ですので、ブーツ部分の破損や亀裂は車検検査時に厳しくチェックされる箇所です。
写真中央、銀のアルミテープが巻荒れている部分がフロントアッパーアームボールジョイントです。
ハブベアリングとアッパーアームを切り離しボールジョイントを交換していきます。
写真右側が取り外したボールジョイント、左側が新品のボールジョイントです。
取り外したボールジョイントはブーツ部分が破れ、中に注入されているグリスが染み出しています。
ボールジョイント交換後、ブレーキホース、センサーハーネス類を装着し、フロントアッパーアームボールジョンと交換は完了です!
4、リアサスペンションジョイントブーツ
リアサスペンションジョイントブーツはリアサスペンションアームのジョイント部分を保護するブーツです。
こちらもジョイント部分に異物などが混入すると重大なトラブルの原因や走行中の異音などの原因になります。
リアサスペンションジョイントブーツも重要保安部品ですので、破損している場合は交換を強くお勧めしているパーツです。
交換前のリアサスペンションジョイントブーツです。
ブーツが劣化し、亀裂が入ったことでグリスが流れ出てしまっています。
サスペンションアームを車両から取り外しブーツの交換を行います。
ブーツの交換にはミラコラーレオリジナル「BERTOCCHIリアサスペンションジョイントブーツ」を使用します。
今では多くのクーペ、グランスポルトに装着頂いているBERTOCCHIリアサスペンションジョイントブーツ。
リアサスペンションジョイントブーツ交換の際、純正パーツではブーツ部分のみの供給が無くアーム一式の交換となってしまい、パーツ代だけでも100万円近くかかってしまいます。
そこで、ミラコラーレではオリジナルブーツをリリースしております。
メンテナンスが必要なブーツのみを交換することで、メンテナンスコストを大幅に抑える事が可能です。
取り外したブーツは原型を留めない程ボロボロの状態でした。
新品のブーツを比べるといかに劣化が進んでいたかがよく分かります。
ジョイント部分のグリス、ゴミや汚れなどをしっかりクリーニングした上で新しくグリスを注入していきます。
新品のブーツを装着し、アームを組み付けてリアサスペンションジョイントブーツ交換は完了です!
5、セカンダリエアポンプ
セカンダリエアポンプは排気ガスの浄化を行う装置です。
エンジン始動直後の排気ガスは不完全燃焼ガスが多く含まれているためセカンダリエアポンプからフレッシュエアーをマフラーへ送り込むことで排気ガスの浄化を行っています。
セカンダリーエアポンプの不良は排気ガスの浄化が十分に行えないため、エンジンチェックエラーの発生などのトラブルの原因に繋がります。
今回はエアポンプ本体からエアが漏れていた為、セカンダリエアポンプの交換を行います。
ホース類を新品のエアポンプに組み付け、ポンプを車両側に取り付けます。
取り外したセカンダリエアポンプです。
取り外したセカンダリエアポンプはポンプ本体のつなぎ目からエアが漏れている状態でした。
新品のエアポンプに交換し、テスターにて動作チェックを行います。
正常に作動することを確認し、セカンダリエアポンプ交換は完了です!
6、ドライブベルト交換
オルタネーターやパワーステアリングポンプなど走行する上で重要なパーツを稼働させているドライブベルト。
近年ドライブベルトによる不具合にてお車が不動となってしまいレッカー入庫されるお車が増えています。
特にベルトを支えるアイドラー(プーリー)の破損によりドライブベルトが外れてしまうトラブルが多く発生していますので長らくメンテナンスをされていない場合はドライブベルト本体、アイドラー、テンショナーの交換をお勧めしています。
ドライブベルト交換にはインテークスリーブ、エアマスセンサーを取り外して行います。
装着されているベルトを交換していきます。
取り外したベルトは劣化により柔軟性が無くなりベルト表面は毛羽立っていました。
アイドラーはベアリング部分が劣化し手で回してみるとゴロゴロと音がします。
外観からも長年使い込まれたのがよく分かります。
ドライブベルト、テンショナー、アイドラーをエンジンに装着し、ドライブベルト交換は完了です!
エンジン不調の原因であったフェールポンプの交換をはじめ重要保安部品であるブーツ類までしっかりメンテナンスさせて頂きました。
グランスポルト 10th Anniversaryも生産から10年が経過し、各部に疲れが見える車両も少しずつ増えてきました。
しかし、しっかりメンテナンスを行う事でまだまだ元気に走る事ができます!
ミラコラーレではグランスポルトをはじめマセラティ4200系まだまだ現役です!
メンテナンスパーツ、カスタムパーツを多くご用意しておりますのでお気軽にお問い合わせください!
この度は入庫頂きありがとうございました。
今後もよろしくお願いいたします。
株式会社ミラコラーレ
横浜市港南区港南中央通7-18
Tel:045-849-3031
mail:info@miracolare.co.jp
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