マセラティグラントゥーリズモ4.7ATエンジン載せ換え
2018年10月01日
今回はエンジンブローしてしまったグラントゥーリズモ4.7ATのエンジンの載せ換えを行ないましたのでレポート致します。
マセラティのエンジンはオイルと水の管理をしっかり行なっていれば、ブローする事は殆どありません。
ミラコラーレでもマセラティのエンジンブトラブルは年に1件あるか無いかでかなり丈夫なエンジンである事は間違いありません。
しかし機械なので100%壊れないとは言いきれません。
事実世界一のクオリティと言われている日本車でもエンジンブローの話は聞きます。
今回のエンジンブローの原因はタイミングチェーンプーリーの劣化によりコマ飛びが発生した結果、ピストンが突いてしまいエンジンブローしておりました。
復旧はエンジンオーバーホール前提に準備を進めましたが、タイミング良く程度抜群のエンジンが見つかったのでエンジン載せ替えの様子をレポート致します。
新たに積むエンジンを仕上げてます。
エンジン単体の状態でしか手が入らない箇所を中心にガスケット、パッキン、ホース類を新品に変えていきます。
タペットカバーを外してガスケット、プラグなどを交換していきます。
こちらはお馴染みの光景ですね。
丁寧に作業を進めていきます。
普段は作業を行なうのに大変な箇所も容易に行えます。
ハーネス類も一本ずつ確認し、交換が必要な箇所は交換します。
バンパー、ボンネット等の外装パーツ及び補記類を外してエンジンを下ろす準備をしていきます。
冷却水廻り、オイルライン、マフラー等の排気系そしてトルコンなどの駆動系を切り離します。
セミオートマではクラッチ交換の際によく見る光景ですが、AT車でミッションを下ろす事は少ないのでレアな風景ではないでしょうか?
エンジンを吊ります。
全ての切り離しが完了し下から抜きます。
空っぽのエンジンルーム
整備が完了したフレッシュなエンジンを積みます。
エンジンマウントも劣化していたので合わせて交換致しました!
全ての作業が完了しエンジンの積込みを行ないます。
補記類を装着するといよいよエンジンに火を入れます。
キーをオンにし、エンジンスタート!の前にテスターに掛け設定の確認とエラーが発生していないかを確認します。
車両側でも電源をアクセサリー状態にする事で自己診断に入りますので、パネル上でエラーが出ないかを同時に確認します。
テスター、インパネ上で正常を確認したら遂にエンジンスタートです。
何回やっても緊張する瞬間です。
キーを廻しセルをスタート! キュルキュルキュルとセルの軽やかな音の後に「ファオーン!」とグラントゥーリズモ独特のエンジン音が聞えると思わず皆笑顔に。エンジンに火が入った時の感動は何回やっても格別です。
感動と安堵感に浸りながらも水、油温そして各部から異音が無いかを慎重にチェックしていきます。
同時にオイル、水漏れなどが無いかを確認しテスターでデータを見ながら細部をチェックしていきます。
エンジンが温まったら軽くブリッピングを行いエンジンのフィーリングを確認し。
徐々に回転数を上げ問題が無いようであればいよいよ実走です。
実走ではノーマルモード、スポーツモードの切替、パワーの出方等々を見ながらテスターを常時接続しリアルタイムでデータを見ながらテスト走行を進めて行きます。
ある程度の距離を走行したら再度ピットイン!リフトに上げてオイル、水漏れ等が無いかを確認。
問題が無い場合高速道路に入り一定速度で慣らし運転を行ないます。
高速でのテスト走行後に再度テスター診断、各部のチェックを実施後、再度エンジンオイル交換を行ない回転数を上げてテスト走行。
再度テスター診断、目視チェックで問題が無ければ、オイル交換をもう一度実施しテストは完了です。
カバー類を装着し全ての作業が完了となりお客様の元へお届けさせて頂きました!
この度は入庫ありがとうございました!大切なお車を復活させる事が出来て本当に良かったです。
今後も宜しくお願い致します。
株式会社ミラコラーレ
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